「初桜（はつざくら）」

練り切り　中　こし餡

春の到来を象徴する桜の花。万葉集には春を象徴する花として数多く描かれており、古くから日本人に愛されていることがわかります。

はじめて咲いた桜の花を「初桜」といい、待ちに待った花に巡り合い、心が躍る春の到来をあらわす季語でもあります。松尾芭蕉は「初桜 折しも今日は よき日なり」と詠み、縁起が良い出来事としても扱われました。

塩瀬の「初桜」はそんな春の到来を感じる上品な上生菓子。
4種類の木べらを使い工夫して手作業のみで作られます。押し棒で花びらの部分を浮かすようにすることで可愛らしい花びらを演出します。

この上生菓子において一番重要なのは、餡の固さ。固すぎると転がってしまい、柔らくしすぎると安定しない。耳たぶより少し固めの固さが理想的です。

職人の手作業による技術の結晶です。
春の到来を感じながらどうぞご賞味ください。